金狐舎の裏庭

夫婦円満と家内安全の縁起物を描いている、金狐舎のブログ。制作の様子や、報恩謝徳の寺社参拝の写真を上げています。

2023-01-01から1年間の記事一覧

誕生と死

人は、生まれたら必ず死ぬ。 そして自分が死ぬ瞬間には、必ずどこかで誰かが生まれている。 昔々、幼い命について考える機会がありました。 不慮の事故によりお子様を亡くしたお母様に会った。その後すぐに、真剣に付き合うでもなく、ただの遊びの果てに不義…

改めて稲荷に思う

お稲荷さんについて考え始めたのは去年の頭ごろ。知人との会話で九尾の狐について聞くことがあり、狐や狸について調べ始めてそれが荼枳尼様や稲荷大明神の歴史へと繋がっていきました。 稲荷と言えば他人の感想は二つに分かれ、片や恐いや不気味と言い、片や…

滋賀とビールと冥府の妙

先日、京都と滋賀の知人宅にお邪魔しました。 数年ぶりの再会。嬉しかった。 ビールをいただきながら、会わない間の変化から、源平や小野篁、六波羅蜜寺のお話。そして人間が土地に残す因果の話まで。 夜更けまで、濃ゆい時間を過ごさせていただきました。 …

阿波のお狸様

徳島は小松島にいらっしゃる、金長様に会いに行きました。 朝にふと思い立って、車を走らせる。 途中、意味のわからない道にナビで案内されましたが、無事到着したのも束の間。関係者の方がいらして御神籤を引かせてくださいました(普段は拝殿は閉まっている…

家と土地、星と人

若かりし頃。 「あなたはご主人方のご先祖様に守られているのよ」と言われたことがありました。 戸籍の中にそれらしき方を見つけて以来、改めてその言葉を咀嚼しています。 まぁ、与太話として読んでつかさい。 江戸から大正。私の生まれ月で生まれてくる子…

そろそろ要防寒

昨日は神山某所へ。 香川を出た途端に雨。 油断して薄着だったものだから、山の上に着いたら寒いのなんの。 寒さに縮こまって歩いていたので、案の定、今朝は腰が痛い。そろそろ要防寒です。 初めての場所じゃないのだけど、一つのことを達成したお礼と改め…

古代の真実より目の前の隣人

徳島の西側について調べると出てくるのが、アークの伝説や卑弥呼のお話。 イスラエルの秘宝を求め剣山を24年間掘り続けた、宮中要春さんという男性がいたことを知り、そのお話には号泣しました。天晴とはこういう方のことを言うのかと、男の生き様のことを知…

感性と現実の擦り合わせ

感性に任せて描いてみたくなったので、30日間線画チャレンジをすることにしました。 昔から100枚とか100日とか区切って何かをするのが好き。自縛が楽しいのかしら。 『自由に描こう』と素直に思えるようになったのは、感性と現実のすり合わせが出来たから。 …

繊細さを愛する作業

しばらく、朝起きてすぐに携帯でニュースを見る日々が続いていました。大体は過激な内容が多かったし、なかなかに刺々しい情報を朝一から食べていたのだと感じています。 しかしふと試してみたくなり、リラクゼーションを促すアプリを入れてみたところ、この…

『答えなんてない』

ふと思い立って、徳島へ。 ずっと、怖いと思って勝手に行っていなかったところ。訪ねてみると、そこはとても静かな場所でした。 もっと、物々しいと思っていたんだけどね。 型のあることには、型で礼儀を尽くせばいいけど、そういったものが出来る前よりいら…

宝の家

昔から、住む家の横には川が流れていました。 田んぼに水を運ぶための水路から、水鳥のやってくる川まで。何となく、近くに水があることが当たり前。 今の家には川がないなと思っていたけれど、ポツリポツリと掘り抜きの井戸のある地域なので、地下には流れ…

石と水と先祖

連日、阿波入り。 ご先祖さまの足跡を辿ると、江戸初期(おそらく遡れば鎌倉時代)から徳島の山間に辿り着く。 私が社会人になり、すぐにご縁をいただいたのが徳島でした。その後、なぜか住んでいる場所よりも徳島でお仕事をいただくようになり、それは今も続…

先祖供養と秋の彼岸 その2

前回からの続きです。 https://futagoya3.hatenablog.com/entry/2023/09/22/164300 この話をすると、パートナーから「実家との関係が良くなかったら知りたくない人もいるのでは?」と問われました。 それに対して私が伝えられることがあるとしたら、戸籍はあ…

先祖供養と秋の彼岸 その1

秋のお彼岸も終わりに近づいています。 先祖供養を意識して一年が経ちました。 やっとこさ戸籍を取り、歴史や郷土史と家紋を照らし合わせてご先祖様を知る。古いものでは江戸時代。そこにもう生きた人はいないんだけど、私の中に・私の歩んだ場所の中に息づ…

日常の延長としての不思議

不思議は日常の延長線上にある。 普段の暮らしから切り離されたものでも、わざわざ神秘的に加工する必要のあるものでもない。 確証のない夢の話や不思議な話をすると、嘲笑の意味でスピリチュアルと揶揄する人がいます。 確かにビジネス志向の強いスピリチュ…

星色のローソクと鉱物の話

まだ20代になる前のこと。 無計画に社会に出た私は、若さにありがちな貧困状態だった。 冷蔵庫には、一つのおむすびとトマトジュースが一本。 服はよれよれ、髪はボサボサ。 その中でふらふらと引き寄せられるように入ったのが、鉱物を売るお店だった。 明日…

小さな笑いと縁起物

日常に間の抜けた小笑いをもたらす縁起札を、BASEにアップしました。 それぞれの内容に関係のある薬草を、生き物たちと共に描いています。 小さな悩みをネタに変え、今日一日頑張る体を愛おしむために。アートと同じように壁に貼ってお楽しみいただけたら幸…

余分な世界の必要性

白空庵という名前は、鉱物が地中で育つ空間と、心が育つための人生の余白というイメージを重ねてつけたものです。 世の中には憂さがある。 ある程度年を重ねれば周りには老病死の話が増えて、家庭といえば年数が経ったなりの課題が出てくる。 家電は勝手に壊…

灯りと暮らす〜祈りとローソクの話〜

暮らしの中に灯りをともす。 灯りのそばで祈る。 それは、ずっと続いてきた人間の生活の一部。 どこか原始的でもある。 白空庵で灯り(ローソク)を作ろうと思ったのは、神棚や仏壇でローソクを使うようになったことがキッカケでした。 1日の始まりや終わりに…

記憶の中に眠る音〜御守りの鈴の話〜

神社の鈴。 お寺のコーンという打ち鳴らしの音。 獅子舞のカンカンという鐘。 風土に馴染んだ音が好きで、それを聞くと心が躍る。 https://futagoya3.base.shop/categories/4799799 遠くから聞こえる、鈴の音が好きです。 通学路には御旅所があって、昔から…

白空庵の裏庭とは

2024.3より、白空庵は金狐舎-KONKOSHA-と名前を変えて活動してまいります。 どうぞよろしくお願い致します。 以下、それ以前の活動時のものになります。 これまでの足跡として残しております。 はじめまして。 白空庵(はっくうあん)と申します。 暮らしの…