金狐舎の裏庭

夫婦円満と家内安全の縁起物を描いている、金狐舎のブログ。制作の様子や、報恩謝徳の寺社参拝の写真を上げています。

先祖供養と秋の彼岸 その1

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秋のお彼岸も終わりに近づいています。

 

先祖供養を意識して一年が経ちました。

 

やっとこさ戸籍を取り、歴史や郷土史と家紋を照らし合わせてご先祖様を知る。古いものでは江戸時代。そこにもう生きた人はいないんだけど、私の中に・私の歩んだ場所の中に息づいていることを感じて、感慨深い時間でした。

 

先祖のルーツを辿り始めたのは、8年前。

その頃はまだ家系図を作ったりご供養したりすることが目的ではなく「根無草のまま流されて終わりたくない」と、生きるために何かに繋がることが目的でした。

 

そのため、漠然とした感覚を頼って彼方此方と移動をし、散らばった情報を集めていくことしか出来ていなかったのですけれど。その時の足がかりもあって、今は一つの結果を見ることが出来たと思っています。

 

家族構成が繁雑だったため、意識に登ってきていない家系もあったのだけれど、そこにも触れることが出来、ちょっとひと段落といったところ。

 

例えば、漠然とした占いなどで、あなたの守護霊はナントカ時代のこんな人…のようなことを聞きに行く人は多いと思うのです。インスタントで面白いし、ある程度若い時はそんなもの。

 

私にもそんな時代はありました。

 

今となっては、外れていなかったなと思うことや救われたなと思うこともあり、その時々のご縁には感謝しています。(ありがたいことに、不誠実な人には当たらなかったので。)

 

ただ、そこから先。年齢を重ねて子供が生まれたり、病気になったり。生きていく中で、立ち行かない状況を経験することは誰にでもあると思うのですが、そんな時にはインスタントだったり、他人の感覚頼りの情報が支えになることはありませんでした。

 

そこで、何がなんでも人生に根を下ろすんじゃと決めたことが、こういうことを始める大きなきっかけだったかな。

 

土地の歴史に・家系の歴史に・場合によっては日本の歴史や自分の心に切り込んでいくというのは、時間がかかるし気力体力を使うことです。

 

専門的な勉強をしてきたり、そういう風土に育ったわけでもないため、右往左往しながらでした。このように骨が折れる作業をしたい人は、あまり居ないかもしれません。

 

(現地調査から資料探し・役所を通しての戸籍の取り寄せなど、事務処理とフィールドワークを淡々と繰り返して情報を集めるには「専門知識」に加えて「慣れ」と「根気」が必要。)

 

 

けれど、その上でおススメしたいと思った理由は、改正前の戸籍を眺めることで、核家族化した後の「家族」に対するイメージと、時代を超えて残ってきた「家」に対するイメージが、かなり違うことを知ることができたから。

 

個人的な感想ではあるけれど、なるほど個の時代であることをクローズアップする前に、この作業はしておいたほうがいいと思ったのです。

 

選択するのは、個人の自由。

どう生きるのも、個人の自由。

 

今の時代は、それが主流。ただ、だからこそ、知る権利があるうちに知っておく・触れてみて消化してから考えるという選択肢も、持っているのが自然だと思うのです。

 

つづく ▶︎ https://futagoya3.hatenablog.com/entry/2023/09/22/171116