金狐舎の裏庭

夫婦円満と家内安全の縁起物を描いている、金狐舎のブログ。制作の様子や、報恩謝徳の寺社参拝の写真を上げています。

衣食住が事足りること

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お狐さん達、出動準備中

 

お稲荷さんは稲作を初め、商売など繁栄と豊作の神様。

それはつまり、衣食住が事足りること。他人を(目の前にいるお客様乃至家族や会社を)繁栄させるために働くということにも繋がる。

土を耕し、種を蒔き、水を引き入れ初めて神様の仕事が降りて来られる。

口を開けてお金が落ちて来るのを、待つ人を助ける神様じゃない。

 

でも実際、そんな人はほとんどいない。

 

真面目に働けど働けど、お金が貯まらず。健康は削れて老いていく。その中で、どのようにすれば老いて尚豊かでいられるか…稲荷の姿は翁姿で描かれることがありますが、そこには知恵がある。私は、お爺ちゃんお稲荷さんに惹かれます。

 

お稲荷様は、近代では水商売の神様。飲食店だけではなく、流行り廃りが関わる「水もの・流れもの」仕事は全てが水商売です。

 

それだけ、沢山の人の命に関わっている神様でもある。

 

どんなに豊かな時代とて、流されてしまえば全てがなくなる。そんな今だからこそ、庶民にとっての「生きるって何だろう?働くってなんだろう?」に面と向かわせてくれる。

 

お稲荷さんは、私の先生。