今の絵の題材に気持ちが向くきっかけは、憑き物でした。
住んでいる土地柄か、狐や狸が化かすといった類の話は「そういうこともあるであろうな」と思っていたのだけれど
不思議な因果で憑きものについて調べることをきっかけに、お稲荷様や馬頭様など生き物に所縁ある神仏についても調べるようになり、今に至る。
奇縁も縁の内。
とはいえ、最近は調べ物も落ち着いた感があったのだけれど、何事も一度始めたならきちんとせいよということなのか、このような本を買ってまいりました(目的は全く別の本だったのだけど)
『お前が始めた物語だろ(梶さんvoice)』
へあ〜…お財布が痛い。
でも、とても面白いのですよ。
日本人ときつねの笹間良彦先生は「○○天信仰と俗信」シリーズで存じ上げていたのですが、小松和彦先生のお名前もどこかで拝見しているはず…と思って調べてみたら、KADOKAWAの柳田國男先生の妖怪談義に、解説を入れていらしたのですね。記憶力の無さが恥ずかしい。
憑き物と言っても、人に取り憑き悪事を働くものだけではなく、人間と交流し、親しまれたり祀られたりしていた生き物たちのことも含めて書かれています。
なるほど、彼らとの暮らしも文化の一つなのですね。また、その時代や文化の中で生まれるものでもある。
よきかな。