お終いの形は、人それぞれ。
お墓やお仏壇も、もう仕舞うというお話も耳にします。
反対に、お葬式はしたけれど、その後の供養については分からない・特別に回向をお願いしたい方がいるけれど、何処に頼んでいいか分からないというお話もある。
私は僧侶ではないし、お寺とも関係がないので、正しい方法はこうですとお伝えすることは出来ません。
ただ(これは私の個人的な経験談であり、ご供養で頼らせていただいた寺院様が真言宗ばかりなので、その条件に限りという話だけれど)世間の人が思っているほど敷居は高くありませんでした。
費用も、献灯や経木塔婆だけなら数百円〜千円程。一時供養なら一霊位・二〜三千円ほどからお願い出来るところもあります。
誰かをご供養するというイメージを、山のように高くする必要はないのだと知りました。
同時に、それが開運というフレーズに載せてではなく、きちんとした供養ごととして広まればいいのにとも思っています。親しみを持つことと、キャッチーにすることは別だから。
大きい真言宗寺院であれば、檀家でなくとも、受け付けてくださるところが多いように思います。
常時受け付けているところ・お盆やお彼岸の時期にのみ受け付けているところ・寺院によっては、ご事情により供養を受け付けていないところもあるので、事前に礼節を持って問い合わせることがベター。
お仏壇を持ってお墓参りもして、家族元気ならそれが一番とはいえ、皆んながそう出来る状況とは限りません。
故人様との関係上、参らないでくれと言われている方もいらっしゃるだろうし、ご事情によりお墓も仏壇も無いという方もいらっしゃるでしょう。
ひっそり自分だけで水子さんを弔ったという方・家族には迎え入れてもらえなかった方もいらっしゃるだろうし。
親族じゃないけど、大切な人のために出来ることをしたいとか。
そういう方でも、お頼り出来る場所はあるということが、もっと広まったらいいのになと思っています。
職員さんや僧侶の方の器量によっては、誠実にご事情を説明したにも関わらず嫌な思いをされたというケースもあるかもしれないけれど。
故人的には、思慮の浅いお坊さんに出会った時は、食あたりしたようなものだと考えることにしています。そんなこともある…という程度。
最近は、きちんとした寺院様がオンラインでご供養を受け付けているのもお見かけします。
直接伺えたら一番いいのは当然だけれど、少しずつ距離を縮めて知っていくのだってアリだと思う。
お布施は必要でしょうが、対面で相談を受けてくださるところもある。お寺も多様だし、お坊様だって、適当にではなく柔軟に対応してくださる方もいる。
立派なお墓、立派な灯籠。それが良しとされたのも昔の話。お墓の形はどんどん小さくなっていくだろうし、家族の形も死の形もバラバラになっていく。
だからこそ選ぶ上で「何でもいい」とか「適当」とか「流されるままに」じゃなくて、型は型で大切にして、仏縁を大切にしたい方が小さなことから出来るご供養が広まったらいいのになというのが個人の感想です。
皆んなが型を押したような人生を歩めるわけじゃなし。お金がないから手も合わせれない・ごめんねと思い込んでいるのなんて、辛いじゃないですか。
経験者目線のこういう記事が、あってもいいのではと書いてみました。
とはいえ詳しくは、正式なお坊様にお尋ねください。インスタントさを売りにしたり、やたらお金をかけさせる生臭坊主(稀に坊主でもない詐欺師)もいるようですから、そんな人に捕まらないように。ゆっくりお願いしたい方を探されるのも、故人様との良い思い出になるかと。
写真はカマキリの妊婦さん。地域によっては、カマキリをご先祖様と考えるところもあるそうですね。私は、トンボやバッタをそうだと聞いたかな。昆虫さん、大活躍ですね。